設立趣意
1900年代初頭から日本で流通しはじめたSPレコードをはじめとした歴史的音源には、音楽だけでなく話芸や言語などあらゆる音が吹き込まれた。それらは娯楽として音楽産業を形付けただけでなく、歴史を物語る資料として大変貴重な共有財産でもある。現在、歴史的音源は、好事家が個人コレクションとして所有するほか、国内で50以上の機関も所有しており、その多くで保管の難しさや活用頻度の減少などが課題となっている。また日本においては、どのような音源がいつ何枚発売されたのかといった基礎的情報が断片的にしか集積されておらず、現存しているかどうかを把握するだけでも多くの労力を必要とするなど、音源資料に関する基盤が全く整っていない。そこで歴史的音源の研究を推進し文化的に利活用しながら継承していくためには、所蔵機関が一丸となった取組みが必要となる。
1900年代初頭から日本で流通しはじめたSPレコードをはじめとした歴史的音源には、音楽だけでなく話芸や言語などあらゆる音が吹き込まれた。それらは娯楽として音楽産業を形付けただけでなく、歴史を物語る資料として大変貴重な共有財産でもある。
現在、歴史的音源は、好事家が個人コレクションとして所有するほか、国内で50以上の機関も所有しており、その多くで保管の難しさや活用頻度の減少などが課題となっている。また日本においては、どのような音源がいつ何枚発売されたのかといった基礎的情報が断片的にしか集積されておらず、現存しているかどうかを把握するだけでも多くの労力を必要とするなど、音源資料に関する基盤が全く整っていない。
そこで歴史的音源の研究を推進し文化的に利活用しながら継承していくためには、所蔵機関が一丸となった取組みが必要となる。
以上に鑑み「歴史的音源所蔵機関ネットワーク」(愛称:レキレコ)は、以下4点の目標を掲げる。
- 所蔵機関同士の連携を図り、情報交換や整理・保管に関するノウハウを共有する機会を提供する。
- 国内所蔵機関の所蔵リストおよび国内の販売目録を統合したデータベースの作成と公開を目指す。
- 歴史的音源の周辺資料(関連書籍、素材、レコード袋や歌詞カードなど)についても整理と集積をすすめる。
- これまでは音楽学や言語学、レコード史や文化論的アプローチが多かったが、今後は工学、経済学、情報学、デザイン学なども視野に入れて、学際的な研究可能性を探る。
これらに取り組むことにより、歴史的音源を後世へ受け継ぐための魅力の発信につとめるとともに、総合的かつ体系的な「レコード学」の構築を目指す。
2021年4月 設立発起人